お知らせ

2016.11.26
ニュース

ほうじ番茶の出来るまで。

お茶の製造家をしていてよく聞かれる質問がいくつかありますが、その一つに
「番茶って何?」「ほうじ茶と番茶って何が違うの?」というものがあります。

「番茶」という言葉が指すものは、実は地域によって違いがあります。
関東地方では「番茶」とはやや下級の煎茶のことを番茶と呼び、緑色のお茶です。
一方、北海道や東北地方、関西などではほうじ茶のことを番茶と呼びます。
その他にも各地域にそれぞれ特徴のある「番茶」があります。
京都の「京番茶」、岡山の美作番茶、石川では番茶といえば棒茶を指します。

一方、「ほうじ茶」とは乾燥した茶葉を焙煎したものを指します。
もちろん、焙煎の度合いや方法、焙煎する茶葉の製法や形状は様々です。

bancha1ここ出雲では「番茶」といえば「ほうじ茶」を指します。
原料茶葉は秋に収穫します。
夏の陽光をしっかりと浴びて成熟した茶葉を茎や枝も一緒に収穫します。

bancha2

収穫した茶葉は煎茶のように細く撚りをかけることはせず、蒸して粗揉みをした後、乾燥させます。
その為、茶葉はほとんど開いたままの状態です。

bancha3これを焙煎したものが出雲の「番茶」です。
こういった形のほうじ茶は出雲では非常に一般的ですが、関東ではまず見かけることはありません。初めて出雲の「番茶」を見る関東在住の方は大変驚かれます。
※画像は茶葉を並べていますが、実際の製品は各茶葉や茎はばらばらになっています。

西製茶所の製品「ほうじ番茶」は、この出雲地方の番茶です。
関東の方がご覧になっても焙煎してあることが分かるよう、「ほうじ」という言葉をつけています。
葉は開いていて枝や茎も入り、非常に荒々しい外観をしていますが、煎れてみると
見た目とは反対に繊細で軽やかな香ばしさが魅力的なほうじ茶です。
我が家でも毎日の生活に欠かすことの出来ないお茶の一つです。

成熟した茶葉を原料としており、さらに焙煎してあることからカフェインも少なめです。
お子様からご年配の方まで楽しんで頂ける、家族団欒のシーンが良く似合うお茶です。
私自身も本当に幼い頃から、両親が作ったこの「番茶」を飲んで育ちました。
今は私たちが作ったこの「番茶」を、幼い娘たちも飲んでいます。

img_021出雲国のほうじ番茶 100g / 増量キャンペーン 150g

 

 

次の記事 前の記事